関西電力(9503)2023年7月28日著

Edinburgh Institute of Diplomacy and Economics briefings
-Analyst report series
ーSample of stock price analysis written two yrs ago

 

アナリストレポートを書くのは難しいことではない。

                  経営指標の活用の仕方はアナリストコースにて指導しています。


Analyst reports are not so difficult to write.
We teach how to make a brief analysis.

9503 関西電力
ー業界2位。関西財界の雄。原発依存度高い。短中期
的には燃料価格に左右されない原発依存で安定収益
が見込めそうだ。短期的に2000円を超えて来る可能
性もあり、その後はボックス圏の1800−2100円近辺で
推移か。短期的リスクはロシアのウクライナ原発攻
撃。

 

<収益構造>
エネルギー68%、送配電22%

 

<株価>
ROE、ROA判斷から収益性は低めだが自己資本比
率20%と財務体質は健全。2.6%ほどの配当利回りも
高めで好感される。PER、PBRからは株価の割安感も
見られ、まだ上振れ余地はある。7/27株価は1856円
で理論株価は1920円。昨年末に短期の移動乖離線
が長期の移動乖離線を突き抜けゴールデンクロスが
発生してから株価は半年で500円上昇。リスクオン相
対指数からも両乖離線の乖離幅が縮小傾向を示し始
め、今後の株価上昇ペースは鈍化が見込まれる。し
かし同業界でも業績が好調であり、一時理論株価を
超え2000円を上振れてくる可能性もある。その後暫く
は上昇トレンドは一服し1800−2100円のボックス件で
推移か。

 

<業績背景>
3・11以降関電は原発稼働停止に追い込まれ、4期連
続で最終赤字を計上した。(東電は国や経済界の支
援で事件を起こしたにも関わらず安定した収益を保
つ)。
賞与も2013年夏から4年間ストップ。
しかし22年はウクライナ侵攻による資源高にも関わら
ず燃料価格に左右されない原発フル稼働で独り勝ち。
(他電力は資源高で大崩れ)
ここ数年は原発安全対策への投資のためフリーキャッ
シュフロー(自由に使えるお金)は19/3期から➖が続
く。自己資本比率も低下傾向で20%を切ってきた。
23年に大幅赤字転換したのは定期点検のために原
発稼働率を引き下げ、燃料費がかさんだため。
23年7月28日からは高浜原発第一号機の12年ぶりの
再稼働で7機のうち6機稼働体制に。
また寿命を迎える高浜原発3号機、4号機も原子力規
制委員会に20年の延長措置申請。
当面燃料高騰リスクを回避しながら安定した収益体制
を目指す。
今期は黒字転換へ。
中長期では世界的潮流も重視し、再エネのコスト低下
と採算性改善から原子力の割合は低下していくであろ
うが、エネルギー安定供給の観点からは原子力の電
源シェアは一定割合で保たれるであろう。

 

<今後の業績下振れリスク>
関電を中心とした電力大手4社による個人情報不正利
用の不祥事が起きる。
内閣府は送配電分離すべき。(検討委員会の座長は
次期総理候補の河野太郎氏で大手電力会社と対決し
ている)
それに対し電力安定供給の面から所轄の経産省と電
力連合会(会長は関電社長)は猛反対。
経産省は所有権分離ではなく、現状の子会社体制の

まま規制強化で対応する考えを示している。
西村経産相も電力会社の資金調達や憲法上の財産
権の観点から慎重姿勢。
分離決定となれば関電の経常利益は▲5000億円に
達する。(足元三年の平均経常利益は943億円)
他の電力会社も軒並み5000億円以上の大幅な赤字
を被ることになる。
政権としては難しい判斷を迫られることになるが、これ
以上の支持率低下は避けたい。
国民の懐に直結する問題で、電力値上げで国民の負
担は増している。
巨大な電力業界の反対を避け、支持率の更なる低下
リスクを防ぐため、一先ず現状の体制のまま電力の安
定供給と規制強化でアピールしてくるのではないか。
(省エネは未だコストが高い)

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